ひながたり。

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【読書】小説家という職業(森博嗣)

はじめに

森博嗣の三部作(と呼んで良いものかどうか)である「自由論*1」「工作論*2」「小説論」のうち、本書は「小説論」にあたる第三作目。

  

小説家という職業 (集英社新書)

小説家という職業 (集英社新書)

 

 

本書を久々に読み返してみたらすごく面白くて、他の2冊とともにもう一度読み直そうとなったのが、これら三部作を記事にしようとしたそもそものきっかけだった。これがもう2年も前の話。

 

  • はじめに
  • まえがき / 第1章 小説家になった経緯と戦略 / 第2章 小説家になったあとの心構え
  • 第3章 出版界の問題と将来 / 第4章 創作というビジネスの展望
  • 第5章 小説執筆のディテール
  • あとがき
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【ゲーム】アオイトリ (Purple software)

はじめに

美少女ゲームブランドのPurple software、以前に感想記事 *1 を書いたアマツツミを出したブランドだけど、その新作のティザーサイトとムービーが先日公開された。アマツツミの発売が去年の7月だから、そこから数えるとちょうど1年が経ったタイミングでの新作発表となっている。僕は公式ツイッターの予告ツイートを公開2日前くらいに見かけて、発表前に知ることができたのはまたもや僥倖といったところ。そんな新作のタイトルは『アオイトリ』、ググラビリティの低さが少し気になりつつも、公開されたティザームービーは以下。

 

www.youtube.com

 

本来であれば体験版の公開後に遊んだ感想でも上げるのがセオリーなんだろうけど、でも体験版を今後遊ぶかどうかわからないのと、ティザーサイトをつらつらと眺めているうちに結構書けてしまったから、この辺でひとつまとめておくことにする。以下ネタバレはありません。

 

  • はじめに
  • タイトルロゴの感触
  • ティザームービー
  • 経緯を語る
  • 物語構造の変更
  • おわりに
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結構人というミルクホール

kekkojin.blog.jp

 

結構人というミルクホール、かつて文京区の千駄木にあって、その後に南阿佐ヶ谷に移転したお店だけど、つい最近閉店したらしいことを今日になって知った。千駄木にお店があった頃には何度か訪れていて、でも移転してからは一度も行っていなかったから、どうかなと思って久しぶりに調べてみたのだった。そしたら今月頭で店じまいしたとのこと、もし知っていたら閉店前に一度でも訪れていたのにと、相変わらずの自分の音速の遅さを残念に思う。

 

何のきっかけでこのミルクホールを知ったのか、おそらくはネットでそれらしいキーワードで検索して辿り着いたんだろうけど、千駄木にお店があった頃には縁あって何度か行っていた。かつて記事にしていた森鴎外記念館、これが文京区の千駄木にあって、ここを訪れたおりにはその帰りついでによく寄っていた。去年の手帳を見ると初めて寄ってみたのが2月、以来何度か訪れていて、とにかく一人で過ごすのには最高の場所だった。

 

hina747.hatenablog.com

 

静かなお店、席数はそんなに多くなくて、しかも二人以上では入れない尖った設定になっている。おひとりさま同士がお互いに知ることはなく、けれど同じ空間そして空気を共有している微かな親和性、そしてそれがもたらしてくれる居心地の良さ。こだわりをもって淹れられたコーヒーも素晴らしかったけど、でも僕は実のところコーヒーはあまり得意ではなくて(カフェインの摂取で心拍数が上がるのがわかる)、なのでいつもホットココアを注文していた。ホットココアは洗双糖の独特の甘み、他では飲んだことのない感じで美味しいのと、併せて注文した自家製のケーキもまたとても良かった。ちなみに飲み物は陶器のカップ、ケーキは陶器の皿で出てきて、このあたりも抜かりがないのだった。

 

静かな店内、しかしBGMはかすかに流れていて、そこではダライアス外伝のBGM(ステージクリアの曲)を聴き、また店内のレトロな内装と調度のなかには、いくつかのファミコンソフトが並ぶさまを視たように思う。でももう1年以上も前の話、記憶もあやふやになりつつあって、もし間違いがあればご容赦ください。もしかしたらあれは少しばかりの夢、内装と調度にあてられて見た時間遡行の幻影だったのかもしれず、しかし店内で読んだ伊藤計劃のハーモニーの内容は確かに憶えていて、しばらくののちこのブログの記事にまとめていた。

 

hina747.hatenablog.com

 

あるとき移転したことを知って、移転先は南阿佐ヶ谷、駅からもやや距離があり、どうやって行こうかと思案しているうちに1年が経って今日になってしまった。移転後の店内のレイアウトを見ることもなく、また店内にどんな本が置いてあったかを知る機会もなく終わってしまったのは残念でもある。店内の本を読む機会がなかったのはいつも本を持ち込んでいたからであって、上で書いたハーモニーしかり、あるいは一人の静かな生活を真似しようと、ヘンリー・ライクロフトの私記あたりも読んだかもしれない。

 

上で引用した森鴎外にかんする記事、そこでのあとがき程度にこのお店を紹介することもできたけれど、しかしここでの体験は最高だったから、森鴎外の話とはまた別にまとめたいと考えていた。それが結局今日まで放置し続けることになってしまい、しかも書き上げる動機となったのは残念な出来事で、それでもあの一人だけの素晴らしい空間を作り上げてくれた店主に対する感謝と、そして何か書ければと思ってこの記事を書いた。ツイッターを眺めていると今後の動向は未定な感じではあるけれど、望むらくはあのコーヒーとココア、そしてケーキを再び愉しめる機会と場所が得られることを。まずはお疲れ様でした、そして今までありがとうございました。

 

任期、他

任期、あるよりもないほうがきっといいのは確かで、それでも任期ありの職を好きこのんで続けている先輩いわく、そのほうが緊張感があって良い仕事ができると。そのような神経の昂りのある・気の張り詰めた生活は、今はまだ良いにしても、歳を重ねてもなおそうあり続けるのは僕には無理だろうという気がしている。

 

それでも、任期あるいは期限がもたらしてくれるのはなにも緊張感だけではなくて、ゴールから考えることを手助けしてくれるというポジティブな側面もある。ということに最近は少しだけ気づいた。今のポジションで僕が貢献できるのは長くとも向こう数年ほど、そのあたりの未来になんとなく終わりがありそうだねということを今のボスとはそれとなく共有していて、そうすると研究計画は否が応でも終わりから考えることになる。

 

望ましいゴールを考えること、そこから遡っていつまでになにをすれば良いかを把握すること。ビジネス書や自己啓発書でしきりに説かれるこのやり方は、けれどうまくやっている人ならば考えていて当然なのかもしれない。でも僕は未来を考えるのが苦手なところがあって、その辺をわりと中途半端に・先延ばしにしてきたのだった。普段考えているところのもっと先、これまで想像する機会の乏しかった時間軸にデッドラインが置かれたことで、その遠さをこれまでになくまっとうに考えなければいけない時宜を得たということ。

 

普段ボトムアップで思考することが多いせいか、未来を真剣に考えるのは骨が折れる。来たるべき期限までに、どのような計画で、何を、どこまで明らかにしようとするのか。不確定性は当然残っていて、どこにどんなリスクがあるのか、どうやって対処すれば良いのか、ほぼすべてを頭の中だけで考えることになる。手探りにならざるを得ないのは不安でもあり、しかしそのあたりまで周到に考えてこそ、人事を尽くすという状況に到れるのだろうという微かな願望だけで進んでいく。

 

慣れない考えを巡らせるうちにぼんやり浮かんでくるのは、自分の知性も結局100年もたずに失われていくのだろうなということ。いかに科学が進歩しても、人間の寿命、ハードウェアの側で耐用年数に達してしまうのは如何ともしがたい。諸行無常の響きありと諦観できるほどの潔さはなく、ならばこの思考は書いて残そう、知能は人工知能に託して残そう、そうすれば時を越えていけるからと、何とかして足掻きたくなってしまう。そういう執着は傍から見れば滑稽に映るかもしれないけれど、しかし周りの目を気にしている場合でももはやなく。だからもっと頑張ってものを書くし、そして人工知能をやっていこう、おのが知性の失われない未来を求めて。

 

∞未来

∞未来

 

 

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トリノライン、シミュレーション図、システムの科学

Ouverture

hina747.hatenablog.com

 

トリノラインはいま2周目を遊んでいるところで、本当はそこでの体験を改めて語れれば良かったのだけれど、実際にはまだルート分岐にも至らないくらいに遅々として進まなくて、そしてそうこうしているうちに別の積もる話題も出てきたから、今回はそうしたものたちをとりとめもなく書くだけの雑談回。

 

  • Ouverture
  • トリノライン
  • シミュレーション図
  • システムの科学
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