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ひながたり。

writing practice as practice flight

minori 「夏空のペルセウス」 遊んだ(前編)

ゲーム

はじめに

かがやきに、手をのばせ――本作で印象的だった場面を振り返るたび、このキャッチコピーに込められた勇気と気高さを想う。冒頭に挙げたキャッチコピーと、それ以外の様々なきっかけから始めた本作だけど、これまでに遊んできたゲームとはまた違った体験ができたので、それらについて書いていければ良い。そしてキャッチコピーにもあるかがやき、本作から感じられたこの言葉のありようを語れたら幸い。

 

以下ネタバレ注意です。

 

経緯

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スライドにロゴを入れるか問題、あるいは自分のアイデンティティの置き場

考えごと

外国に来ると否が応でも自分の立ち位置を相対化させられて、それは自分のアイデンティティがどこにあるのかという問いにゆるやかに展開される。同時にそれ――外国に来ること――は他者の研究のプレゼンテーションを見る機会でもあって、そこでは様々なデザインのスライドを目にすることになる。スライドのデザイン、たとえばパワーポイントのデフォルトのテーマを使ったシンプルなものがある一方で、おそらく対外発表用に準備されたものだろう、色やレイアウトが綺麗に揃えられたものも見かけるといった具合。

 

あるいは所属、affiliationのロゴをどうスライドに入れるか、もしくはそもそもスライドにロゴを入れるか否かという問いは個人的に興味深いものであって、これは当然ながらロゴを入れる派と入れない派に二分される。入れる派はさらに、右上に入れる派・右上に加えて左上にも入れる派・さらにもっと入れてる例も観察されて、これまたスライドデザイン並みに多様性がある。日頃お世話になっている所属のこと、クレジットとして示すのが礼儀だというのがロゴを入れる派の主張だと思われる。

 

一方でロゴを入れない派というのも界隈には存在していて、たとえば以前の記事*1で冒頭に引用させていただいた資料、見やすいプレゼン資料の作り方ではKissの法則を引き合いにして、模様やロゴマーク、主催者・講義・団体などの表記といった必要のないものはスライドから削除しましょうとある。あるいは以前に記事*2にさせていただいた書籍、研究発表のためのスライドデザインでもやはりロゴなどは入れない方がよいとのことで、曰く「ロゴが各スライドに入ると、統一された「それっぽさ」を漂わすことはできるのですが、聴衆に伝えたい内容とは無関係です」。いずれの主張も、研究発表を想定したスライドの本質はコンテンツにあるのであって、それ以外のものは置くべきではないというものになっている。

 

ここで自分の来し方を振り返ってみると、昔はロゴを入れるのが大好きで、タイトルスライドには所属のロゴを入れていたし、中のスライドでも右上にロゴと左下にフッターを放り込んでいた。なんでそうしていたかを今になって振り返ってみると、上で挙げたクレジットとしての意味合いもあるんだろうけど、つまるところは自分のアイデンティティの置き場がそこにあったということ、組織に帰属した自分にありようを求めたかったんだろうなというのが解として思い当たる。大学と大学時代に居た研究室はとても好きだったし、ともすればそれを誇示するような気持ちもあっただろうか。

 

でもあるときからそういう気持ちを抱かなくなって・ロゴを入れることをあえてしなくなった。この感情の正体はなかなか見え難いけど、そうした所属なり肩書なりを示すのに多少の後ろめたさを覚えてしまったから、という曖昧な解に至っている。所属が持つ重みに自分がだんだんと追いつけなくなっていって、釣り合わない気がしてならなくなったということ。あるいは理系という肩書を意識して避けるようになったのもちょうど同じ時期だったと思う。もちろん自分から理系ですと声高に主張することは昔も今もないけれど、昔はその肩書にどこか誇らしさ、優越感に近いものを持っていたのかもしれなくて、でもそのありように自分がどうしても届いていかなかったということ。当時は一切のロゴを外していて、でも今になって振り返るとさすがにそれは極端に過ぎたと感じている。諦観して逆サイドに極振りしたくなるというのは自分のなかの傾向としてあるっぽい。

 

まあ何が言いたかったかというと、所属とか肩書とかに余計な感情を発生させず、それに優越感を持つこともなく、また卑下することもなく、ニュートラルな気持ちでやっていければ一番良いということです。そんなことで悩むのかと言われそうだけど、そういう気質なのでたぶん仕方がない。

 

最近では中庸の道を少しは探れるようになってきていて、タイトルスライドには所属のロゴを入れるけれど、中のスライドではコンテンツに集中してもらうためにロゴ等は入れないというやり方に落ち着いている。ともあれ所属の側からはそのあたりの機微を踏みにじられることなく、自由にやらせてもらえていることには感謝してやまない。

 

konel 「konel.mag Issue 04」 読んだ

読書 考えごと

はじめに

本書は今年の夏コミで頒布されたもので、何か記事にしようと思いつつも時間が過ぎてしまった。というのも、今号の特集「役立つって、」について書こうとしてたんだけど、「役立つって…お役立ち…うーん…」みたいな感じで抽象的な思考が前に進まない難しさがあったからで、下書きに書き散らかしたところでしばらく放置してた。最近になってまた少し読み返してみて、役立ちについて考えるという視点はユニークなものだなと改めて感じる。

 

当初はレビューっぽく総論的な事柄を書ければと思っていたけど、このテーマは僕にとっては抽象的すぎて、語るのは無理だと諦めた。なので極めて個人的な体験を書いてみようと思う。役立つことは多分みんな好きだろうけど、では役立ちについて考えることはみんなは好きだろうか? 本書を通じて、あるいはこの記事を読んで、役立ちについて考えることが何かの役に立てば幸い。

 

なお最近になってPDF版が販売開始したもよう。

 

text.sanographix.net

 

 

概要

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DCEXPO 行った (1年ぶり5回目)

考えごと 飛行機 読書

DCEXPO、毎年開催されているデジタルコンテンツ系のイベントだけど、今年は忙しくしてたらその存在をすっかり忘れていて、そういえばと思い出したのが開催の2週間前だった。急いでネットで調べたら10月最終週の開催だったので一安心した。10月の3連休に合わせての開催だったら間に合ってなかったので、危ないところだった。

 

 

ちょうど事前予約のところで8KVRというのを見つけたので予約してた。8Kについてはよく知らないままに勢いで予約していたけど、少し調べてみたらNHKが中心となって開発を進めている技術らしかった。

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BGM事情

考えごと ゲーム

音楽については語れないから語らないようにしているけど、それでもピアノの音色は無学の身にも良さを教えてくれる優しさがあると信じてる。

 

ゲームのBGMの話、今年の初めあたりに夜のひつじの相思相愛ロリータというゲームを遊んでいて、シナリオもそうだけど、BGMが特に印象に残ってた。ほぼすべての曲がピアノだけで構成されてて、以前にも記事に書いてたけど、涅槃の空気、それにしとやかさ、あと少しの背伸び、そういったものを感じさせてくれる音楽で、いつまでもぼんやりと浸っていたい感じの曲ばかりだった。

 

hina747.hatenablog.com

  

ゲームをクリアすることでおまけのサウンドモードが出現すると思っていたんだけど、実際には音楽だけ楽しめるモードというのは存在しなくて途方に暮れていた。そしたら後日に安眠添い寝ロリータ、これは相思相愛~のファンディスクに相当する音声作品だけど、これを買ったら相思相愛~のサウンドトラックがおまけで付属してきた。ちゃんと調べてなくて、買う前には知らなかったことだったので嬉しい誤算だったし、おかげで存分に音楽を楽しめる最高の状態になれた。 

 

夢の途中

夢の途中

 

話は変わってラジオの話、朝目覚めてはラジオをつけたらラジオ深夜便がやっていて、もう終わりかけという時間帯だったんだけど、そこで流れてきたピアノの曲がとても印象に残ってた。曲の冒頭の部分ですでに大変良くて、夜の雰囲気が残る明け方の静謐さ、どことなく暗さをも伝えるその音楽をアンカーが紹介するには平井真美子の夢の途中という曲、早速調べたらiTunes Storeにもあったのでアルバムを買った。アルバムには一転して軽やかさのある曲も含まれていて、でもやっぱり夢の途中が一番良いのは変わらなかった。BGMと違って曲単体で主役になれる強さがあって良い。

 

ちなみにその朝の夢、まだ学生をやっていて、研究室のボスからフットサルの試合の取りまとめ役をやるように言われる。フットサルは隣の研究室と毎月一回やっているという設定で、僕はフットサルなんて出来ないし、どうしたものかと迷ったけど、でもこれはきっとボスの粋な計らい、隣の研究室とのコネクションを作って、僕の研究にシナジーを発揮させましょうというやつだと思って引き受ける。でも試合をやる前に地震が来たところで夢が終わった。

 

夏空のペルセウス タペストリー B 遠野恋

夏空のペルセウス タペストリー B 遠野恋

 

 

話をゲームのBGMに戻すと、最近、といっても10月の頭からだけど、minori夏空のペルセウスを遊び始めた。なんでこのゲームを遊び始めたかについては後日また別の記事に書くとして、この作品のBGMもまたピアノ感があって良い。ところどころでピアノじゃない音も聴こえるけど、でもメインで鳴っているのはピアノの音色だと思っている。ゲームに付属していたサウンドトラックで2番目にかかるmorningという曲、ゲーム中では恋の初登場シーンで流れるBGMが特に好きで、この場面は――例えを出すのは無粋であることは重々承知しつつも――Airで初めて観鈴に出会う場面と同じ感動をもたらしてくれた。けれどこの作品で強調されているのは太陽の光の眩しさと、色彩豊かな生命感であって、観鈴が儚い印象を与えるのに対して、恋はその尖った意志の力強さを良く見せてくれた、いや見せつけてくれた。ということで以上の曲あたりで最近はローテーションしてる。

 

Garden Original Soundtrack

Garden Original Soundtrack

  • Duca, ANZE HIJIRI
  • アニメ
  • ¥2000

 

書いているうちに色々と思い出してきて、そういえばCUFFSのさくらむすびとGardenもピアノの良いBGMを持っていたことに思い至って、取りこぼした話題に気づく。けれど本来が無学の身であって、ここまで書くのも結構苦労したし、あまり音楽に触れすぎてもぼろが出てしまう、というかもう出ているかもしれないので、この辺で切り上げておく。

 

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