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ひながたり。

writing practice as practice flight

読書

【読書】『グスコーブドリの日記』(桐沢十三)

宮澤賢治の『グスコーブドリの伝記』ではなく、それをもとにした創作漫画の『グスコーブドリの日記*1』。しかし冊子の後ろ半分には原作である『伝記』も載っていて(しかも挿絵入り)、一粒で二度美味しい。 はじめに 前半:創作漫画 後半:原作小説 *1:COMI…

【読書】『夢の叶え方を知っていますか?』(森博嗣)

はじめに 本書、出だしだけ読もうと思って読み始めたら思いのほか面白くて、半分くらいまで一気に読み進めてしまった。本書が取り扱っている夢とは、夜寝ているときに見るやつではなくて、将来そうありたいと願う願望のほう。もし夢を叶える方法があるのであ…

「達人プログラマー」 再読した

経緯 いつものようにRebuildを聴いた。ゲストはHajime Morritaさん。 rebuild.fm 今となっては古典になりつつある書籍、達人プログラマーについて語る回。書籍にたいする批評の詳細については配信を聴いてもらうとして、エピソードの終わりごろで出てきたゲ…

つくしあきひと 「メイドインアビス (5)」 読んだ

以前から読んでるメイドインアビス*1、最近になって最新刊の5巻が発売されたとのことだったので、秋葉原のCOMIC ZINまで出向いて買った。この作品は昨年末にも読んでて、奇しくも2年連続で潜る年末*2と相成った。単行本オビにはTVアニメ化決定とあってめでた…

佐藤雅昭 「なぜあなたは論文が書けないのか?」 読んだ

タイトルの通りで論文書けなくてきびしいので読んだ。 なぜあなたは論文が書けないのか? 作者: 佐藤雅昭 出版社/メーカー: メディカルレビュー社 発売日: 2016/07/08 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (6件) を見る

konel 「konel.mag Issue 04」 読んだ

はじめに 本書は今年の夏コミで頒布されたもので、何か記事にしようと思いつつも時間が過ぎてしまった。というのも、今号の特集「役立つって、」について書こうとしてたんだけど、「役立つって…お役立ち…うーん…」みたいな感じで抽象的な思考が前に進まない…

DCEXPO 行った (1年ぶり5回目)

DCEXPO、毎年開催されているデジタルコンテンツ系のイベントだけど、今年は忙しくしてたらその存在をすっかり忘れていて、そういえばと思い出したのが開催の2週間前だった。急いでネットで調べたら10月最終週の開催だったので一安心した。10月の3連休に合わ…

泉鏡花記念館行った

泉鏡花という作家、以前に好きで作品をよく読んでて、このブログも開設して間もない頃にはその影響を受けてた時期があった。それでも今になって振り返ってみると、ブログを続けていくなかで彼と彼の作品に触れる場面はあまりなくて、その影響力は森博嗣やZUN…

大塚ギチ 「THE END OF ARCADIA EXTRA VERSION」 読んだ

本作はもともとネット配信された小説で、その後の書籍化、そしてエクストラ・バージョンとして再度書籍化されたのが本書ということで、多少複雑な経緯となっている。以下に本書とその周辺から得られる本作の歴史を簡単に整理しておく。僕は今回初めて読んだ…

宮昌太朗 「幼年期が終わった後に テレビゲーム評論集」 読んだ

はじめに 本書はSFマガジンで連載されていたゲームコラムをまとめたもので、2001年から2012年まで各年6回ずつ、計72回+αが収録されている。コラムの文面は少し硬めではあるけれど、それは著者のゲームに対する本気度の裏返しでもあって、ゲームを主題にして…

ブログに書かない毎日

概 要 ブログを1ヶ月休んでみた。記事の文字数を稼げないのはメディアの制約ではなく、むしろ自分の思考様式に原因がありそうだった。もうちょっと考えられるようになりたい。 経 緯 以前に記事*1にしてた森博嗣の自由をつくる自在に生きる、記事を書いた当…

つくしあきひと 「メイドインアビス (4)」 読んだ

はじめに "Und wenn du lange in einen Abgrund blickst, blickt der Abgrund auch in dich hinein." (おまえが長く深淵を覗くならば、深淵もまた等しくおまえを見返すのだ) 引用は本書からではなくニーチェの例のやつ。けれど本書の描く探窟家たちもまた…

ひとみに捧ぐ

余 談 For ASTRO-H with Love and Squalor*1 エモめアテンション 現代萌衛星図鑑 第2集 作者: しきしまふげん,松浦晋也,へかとん 出版社/メーカー: 三才ブックス 発売日: 2014/11/19 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (4件) を見る X線天文衛星のひと…

Project Itoh, Alexander O. Smith "Hermony" 読んだ

はじめに "You and I are cut from the same cloth, Tuan Kirie" (きみはわたしと同じ素材から出来ているんだよ、霧慧トァンさん) 以前に記事*1にしてたハーモニー、小説も漫画版も映画版もどれも良くて、かなり気に入ってたから、ものは試しと思って英訳…

伊藤計劃/Project Itoh、三巷文 「ハーモニー」 読んだ

はじめに 本作の概要、本作を買ったら折り込まれてきた広告に存分に書かれてたから、もはや僕自身が語る言葉はない。つつしんで引用させていただきます。 夭折のSF作家・伊藤計劃の小説を映画化する「Project Itoh」と連動したコミカライズ企画。アニメの設…

108: Rebuild My Solution

Tech系ポッドキャストではかなり気に入ってるRebuild、最近になって森博嗣がフィーチャリングされることが多くて楽しみある。僕の記憶が正しければ、はじめに言及があったのが第123回の本編*1、件の聖杯問答回だった。この回では仕事における自由度を話題に…

舞姫インザガーデン

舞姫、森鴎外の代表的な作品だけど、美少女ゲームのGardenをつらつらと遊んでたら突然出てきて、何事かと思ったのが去年の秋くらいの話。ゲームでのいきさつを今更ながら思い出してみると、作中の小テストを受ける場面、担任の竜胆先生による設問いわく「こ…

森博嗣 「作家の収支」 読んだ

はじめに 内容、タイトルの通り作家としての森博嗣の収支を語っていて、全4章構成。第1章ではメインの収入、原稿料と印税が売れた冊数と一緒に示される。第2章で述べられるのはそれ以外の収入、たとえば講演会やサイン会その他諸々からの収入。第3章は収入と…

自炊の先に自分の未来を幻視する

料理するほうじゃなくて、紙の本を裁断してスキャンするほう。前回は去年の暮れ、本棚の整理に合わせてやってたから、今回は1ヶ月半ぶりだった。 本は表紙を外して、カッターで手頃なページ数になるように分けてやって、それから裁断機にかけて背表紙とペー…

Book Review: konel.mag Issue 03 (konel)

(日本語版はこちら) Preface Under the Radar Relay FM ソフトウェア ハウトゥ ¥0 Since I spent last two weeks listening to Under the Radar over and over again, my attention to English got much higher than ever so I translated one of my artic…

switch vol.34 No.1 読んだ、他

はじめに 特集は「ゲームの30年 1985-2015」。特集名にもあるとおり、始点を1985年のスーパーマリオブラザーズ、終点を2015年のスプラトゥーンとして、この30年間をおもにゲーム開発者へのインタビューを通して概観している。 「スーパーマリオブラザーズ」…

konel 「konel.mag Issue 03」 読んだ

(English version is available here) はじめに 本書の発行元はkonelというサークル、以前はjadda+という名前だったのが、最近になって改名したっぽい。 konel-works.com jadda+時代に発刊された本はどれも面白みあったし、とくに前著のjadda+ Issue 2は以前…

潜る年末

ここ数日間、おりしも地底探索の趣あったので年の瀬に書く。 Devolver Digital 「Downwell」 遊んだ Downwell Devolver Digital ゲーム ¥360 iTunesの説明を引用して紹介の代わりとする。 Downwellは、果てしなく深い井戸を下っていく2Dジャンプアクション・…

はら 「うさぎたちのがっこう 4」 読んだ

以前にも記事*1にしてたうさぎたちのがっこう、次のコミティアで既刊まんがを一冊にまとめた新刊本が出ますということで、期待値高まりつつあった。コミティアには結局出向かなかったけど、久しぶりに行ったZINで探したら早々に委託されてて、早速買って読ん…

研究発表スライド作成で参照した本とかまとめ

ここ数日間は研究発表のスライドを作ってたんだけど、ちょっと時間が空いてたこともあって、そろそろスライドのデザインについてまじめに考えてみようと思い立った。スライドデザインっぽい本はこれまでに何冊か買ってたんだけど、いざ作ろうとするといつも…

森博嗣 「創るセンス 工作の思考」 読んだ

はじめに この本はたしかに以前読んだことがあって、でも引越のタイミングで手放したんだけど、最近になってまた読み直したくなったので買い直した。一番よく覚えていたのは第2章にある「2つの問題」という見出しの箇所で、2つの工作の機構(それぞれ小学生…

名古屋航空宇宙システム製作所史料室行った

はじめに 11月11日、おりしも1が4つ並んだこの佳き日に、三菱航空機が手がける国産旅客機MRJが初飛行したのは記憶に新しいところ。詳細についてはAviation Wireの記事が丁寧にまとめられていて良い。少しばかり音速が遅いあたり、あと記事リンクが埋め込みに…

森博嗣 「自由をつくる 自在に生きる」 読んだ

はじめに 本書、以前に買ってあったと思ってて、でも読もうとしたら本棚に見当たらなかった。引越かなにかのタイミングで手放したのかなとも思ったけど、今回読んでみたら記憶に残ってる文章が見当たらなかったから、たぶんそもそも買ってなかったんだと思う…

サリンジャー 「エズミに捧ぐ――愛と汚辱のうちに」 読んだ

はじめに 本作、ナイン・ストーリーズに収録された物語のうちの一編で、原題は "For Esme with Love and Squalor"。僕は野崎孝訳の新潮文庫版で読んだ。副題にある汚辱というのは、英語の原題だとsqualorとなっていて、英英辞典*1を参照すると "dirty and un…

DCEXPO 行った (1年ぶり4回目)

毎年この時期になると日本科学未来館で開催されるDCEXPOに行くのが恒例となりつつあって、今年も行ったので何か書き残しておく。 www.miraikan.jst.go.jp DCEXPO、正式名称をDIGITAL CONTENT EXPOといって、毎年10月になると4日間くらいの日程で開催されます…

横井軍平、牧野武文 「横井軍平ゲーム館」 読んだ

はじめに 本書、もともとは1997年に発行された書籍を復刊したものだけど、珍しいことに2度目の復刊ということ、それに同じ著者による別の横井軍平本も存在していて混乱しがちなので、以下に時系列を整理しておく。 横井軍平ゲーム館 (1997年、アスキー) ゲ…

はら 「うさぎたちのがっこう」 読んだ

以前に記事にした「四人制姉妹百合物帳」*1、僕が買ったのは星海社文庫版だけど、この本はもともと同人誌として発行されたもので、同人誌版の挿絵は本書の作者が描いてるとのことだった。当時の記事*2見るとわかるけど、絵に独特のすべすべ感あって良かった…

今野浩 「ヒラノ教授の論文必勝法」 再読した

はじめに 以前の記事*1、「何を」と「どうやって」の境界をポール・グレアムの「ハッカーと画家」から引用したけど、そういえば同じ話題が本書にあったなということを思い出して、もう一度読んだ。 「できる研究者の論文生産術」*2は、タイトル通り論文に関…

jadda+ Issue2 読んだ

はじめに まずは特設サイトをご参照ください。格好良い。 【jadda+ C88新刊】チーム制作が苦手なアナタのための、一冊まるごと「チームで同人誌をつくる」を特集した『jadda+ Issue 2』【1日目・東フ-01a】jaddaplus.com サークルjadda+が去年の冬コミで出し…

尾崎翠 「第七官界彷徨」 読んだ

雑 感 読了後に冒頭部分を振り返ると、驚くべきことに本作の内容をたった二文であらわしてて、この小説がかなり周到なつくりになっていることに気付かされる。 よほど遠い過去のこと、秋から冬にかけての短い期間を、私は、変な家庭の一員としてすごした。そ…

「できる研究者の論文生産術」 読んだ

はじめに 本書の帯にある謳い文句「良い習慣は、才能を超える」、僕自身もこれ信じてて、というか信じないことには、いろいろときびしい境地に達しつつある。研究者として生きていくうえで、論文を書くことの大切さ・重要性は身にしみてわかっているつもりだ…

倉島保美 『論理が伝わる 世界標準の「書く技術」』 読んでた

僕をして文章構造厨にせしめた本。いやでもなかなかよいものです。 論理的な文章が持つべき構造、もしくは論理的な文章の書き方といったほうが良いのか、「パラグラフ・ライティング」という世界標準のやり方があって、本書はそれを一冊使って説明してる。理…

石川博品 「四人制姉妹百合物帳」 読んだ

「サロンの仲間は姉妹のように愛し合うんだ」 四人制姉妹百合物帳 (星海社文庫) 作者: 石川博品,まごまご 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2014/12/11 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (8件) を見る 随分久しぶりに小説読んだ。冒頭の引用は本の帯に書…

幸村誠 「プラネテス(2)」 再読した、他

零戦の復元機体を見に行った話*1、機体そのものは美しくてかなり満足度高かったけど、当時のネット界隈の記事を読むと、この展示の真の目的は零戦を日本の空で飛ばすプロジェクトの宣伝らしかった。 「零戦を日本の空で飛ばしたい」とオーナーの熱意で里帰り…

堀越二郎 「零戦」 読んだ

去年の11月の話になるけど、さいたまスーパーアリーナで零戦の復元機体が展示されると聞いて、是非にと思って行ってみてた。 https://www.zero-sen.jp/event/ 展示会場のスタッフが実際に動かしながら説明するには、零戦の主翼端は50センチほど上側に折りた…

ギッシング「ヘンリ・ライクロフトの私記」読んだ

どうやって本書の存在にたどり着いたか、その経緯をすっかり忘れてしまったんだけど、2014年に読んだ本のなかではかなり印象に残ってる。表紙の紹介文にある一節、「自己にたいする強靭な誠実さ」という言葉は、今でも僕の心を捉えてやまない。この誠実さを…

ジョナサン・アイブの本読んだ

この本読んだ: ジョナサン・アイブ 作者: リーアンダー・ケイニ―,林信行,関美和 出版社/メーカー: 日経BP社 発売日: 2015/01/09 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る ネット上での感想見てたら自分でも読みたくなった。紙の本をAmazonで買おうとし…

\[Git] cherry-pickすごく助かる

『Gitポケットリファレンス』をつらつらと読んでたら見つけた。 チェリーピックは、あるブランチの特定のコミットを選択して、現在のブランチに反映します。 特定のコミットだけというのがキモで、これずっとやりたかったんだけどVCSの設計哲学的にできない…

SWITCH Vol.33 読んだ

SWITCH、これまで買ったことなかったけど、今月号の特集がネ申ゲー100だったので買ってみた。きょうびシューティングゲームなんて流行らないよねーと思いながら眺めてたら、ゲーム音楽のところでOneohtrix Point Never(ワンオートリックス・ポイント・ネヴ…

宮野公樹「研究発表のためのスライドデザイン」

第2章にある一文が、本書の効用を端的に示しているといえるでしょう。 これまでは、どうすれば「わかりやすい」スライドを作成できるのかといった基準が何もわからない状態だったかもしれませんが、これからは、少なくともここで紹介してきたスライドデザイ…

森博嗣 「人間はいろいろな問題についてどう考えていけば良いのか」

第5章にある本書の結論が以下のとおり。 いずれにしても、大事なことは、「もうちょっと考えよう」という一言に尽きる。これが、抽象的思考に関する本書の結論といっても良い。あまりにも簡単すぎて、「え、それだけ?」と驚かれたかもしれない。 「え、それ…

綾奈ゆにこ「ちいさい百合みぃつけた」

まず一番に挙げておきたいのは、百合とはなにか、という問いに対するひとつの答えを、本書から見つけられたこと。コラムに出てくる以下のくだりを読んだとき、はっとさせられると同時に、僕自身がおのずからこの言葉を語り得なかったことを少し残念に思った…

力をそぐ質問と力を与える質問

タイトルは以下の書籍からの引用です。 20代で身につけたい 質問力 (中経出版) 作者: 清宮普美代 出版社/メーカー: KADOKAWA / 中経出版 発売日: 2014/04/10 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 研究で周りの人と議論なんかをしていると、相手…

わたしを構成する三大百合作品

はじめに ちいさい百合みぃつけた 作者: 綾奈ゆにこ,HERO 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店 発売日: 2014/11/22 メディア: コミック この商品を含むブログ (2件) を見る 月刊ニュータイプでの連載が書籍化された『ちいさい百合みぃつけた』の特別コラム1…

梅原大吾 「勝負論」 - 勝負師のための幸福論

本書はだいぶ昔に買ってあったんだけどちょっと手付かずになっていて、でも『東大卒プロゲーマー』に感化されたこともあって*1、今回ちゃんと読んでみた。第1章が相当面白いです。 ただ深く自覚することになったのは、結局僕はひとりの世界にいるよりも、誰…

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