読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ひながたり。

writing practice as practice flight

カリーニン7のイラスト観てきた

双発の、つまりエンジンが2つ付いてる旅客機は、例えエンジンが1つ止まったとしても、もう1つのエンジンだけでもある程度の時間は飛行可能なように設計されてる。このあたりETOPSという安全基準が定められていて、例えばWikipediaなんかが詳しい*1

 

4発機のボーイング747ではもっと安全側に振られていて、4基のうち3基のエンジンが停止したとしても、1基のエンジンだけで飛行を続けることが可能らしい。このへんの事情なんかもWikipediaに詳しい*2

 

で、ここでようやくタイトルにあるカリーニン7の話になるけど、カリーニン7、通称K-7は1930年代のソ連カリーニン設計局で試作された大型航空機のことで、三たびWikipediaの記事*3を引用する。1930年代にこんな巨大な飛行機を作っていたこと自体が驚きだし、記事の写真では片翼に3基ずつ、計6基のエンジンを積んでて、たいへんにロマンを感じる。

 

ところでこのカリーニン7、エンジンだけみれば6発機に相当するけど、ボーイングみたいな安全設計になってるのかなと思ってちょっと調べてみた。

世の中には便利な式があって、重量とエンジン出力と飛行速度がわかっていれば、必要になる翼の揚抗比(平たく言えば翼性能)を出せることになってる*4Wikiの記事によれば、K-7のスペックは

  • 離陸重量: 38,000 kg
  • エンジン: 水冷V型12気筒エンジン M-34f (各離昇出力550 KW)
  • 巡航速度: 180 km/h

らしいので、これらの数字にもとづいて、もしエンジン1基で飛行するとした場合に必要な揚抗比は

(38,000 * 9.8) * (180 * 1000 / 3600) / (550 * 1000) = 33.85

と計算できる(はず)。現在の大型機の揚抗比が15~20程度らしい*5ので、よほど性能の良い翼を使わない限りこれは無理ゲーだった。

 

というわけで、カリーニン7のエンジンの多さは安全設計に由来するものではなかった。ていうか今になってK-7のWiki記事のリンク先*6見てたら、エンジン6基でもパワー不足で、7基目を据え付けないといけなかったって書いてあった。図面見ると、確かに翼の後ろにそれっぽい追加エンジン付いてる。どんだけ翼性能悪かったんだって思うけど、まあ1930年代だし仕方ないと思う。あるいはアバンギャルドな設計に詰め込んだロマンが、ことのほか重すぎて重量オーバーになったのかもしれない。

 

 

なんでカリーニン7か

カリーニン7のイラスト、上坂すみれイラスト原画展を観に行ったら展示されてたので気になった。


上坂すみれイラスト原画展 | 2015.2.4 – 2.17 | pixiv Zingaro

 

ロシアンミリタリーに対する彼女の造詣の深さにはまったく恐れ入ります。

 

 

お越しくださりありがとうございます。このブログについて