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ひながたり。

writing practice as practice flight

一面番長、一面雑感、他

はじめに

Steamへの参入発表とiOS虫姫さまの無料配信、そしてSteam第二弾の予告と、最近なにかと話題に事欠かないケイブだけど、今回またティザーサイトを立ち上げたらしい。当初はリツイート数に応じて徐々に情報が解禁される仕組みだったようで、でも今となってはサイトの全容が明らかになってる。その名も怒首領蜂 一面番長。

 

promo.cave.co.jp

 

一面番長というのはウィキの記事*1を参照のこと、でもどちらかというとシニカルみの強い言い回しだと思う。狙ってやってるのかいまいちよく判らないネーミングセンス、いつものケイブらしい斜め上な感じで微笑ましい。サイトを見ると最大往生を髣髴とさせる感じで、まあ何にせよ期待値高まる。ちょっと不思議に思ったのが本作は完全無料らしくて、プレスリリース*2を読むとアイテム購入による課金もありませんとのこと。それでどうやって利益出すんでしょうね。ゲームキャスト iPhoneの記事*3のコメントに面白い指摘があって、しばし考えてしまった。

 

1.

2015年12月09日 19:33

タイトルからストレートに察するならStage1限定のスコアアタック的な何かで

気に入ったらこちらのフルプライス版を買ってね、とかそういうのだろうか

背景のキャラが最大往生のだからiOSで最大往生配信決定なのかな?

ゴシックは完成度高かったけど、自分が求めてるのは買いきりフルプライスなので、そうだと嬉しいな

 

「一面だけでも面白い」のか、「一面から先も面白い」のか。今回のリリースをきっかけに、シューティングゲームの一面の位置付けについてとりとめもなく考えてみたのでその記録。

 

 

部分としての一面 (1): ストーリーテリング

およそシューティングゲームというものは、広義に解釈すればステージとその幕間*4から構成されるものだといえるでしょう。そしてステージの数はゲームによりけりで、例えば怒首領蜂最大往生*5ならば5ステージ、東方*6であれば6ステージ、ストライカーズ1945*7では8ステージというふうにまちまちだけど、でもどれにしたって第一ステージすなわち一面はゲームのはじまりなわけで、その占めるウエイトは他のステージと比べたら大きめである。全体が存在するなかでの一面の役割はストーリーテリングにおける導入のそれであって、シューティングにおいてはそこでは自機の母機からの発進*8、自機の航空母艦からの離陸*9、あるいはしれっと飛んできたり*10といった演出がなされる。このゲームではこれからこういうことが始まりますよ、というのをプレイヤーに(ゲームを邪魔しない程度に)強く印象づけるのが、一面の大事な役目といえるでしょう。

 

なかでも個人的にすぐれた演出だと感じているのが斑鳩*11で、よくわからないけどなんか格好良いポエムから始まって、オープニングの母機からの発進と絶妙なカメラワーク、そして物理的に尖った自機、白黒の世界、梵語といった要素は、斑鳩のひたすらにストイックな世界観をこれでもかというほどに見せてくれる。チャプター開始時の文章の演出も良いよね。一面から始まる超芸術的協力プレイ動画を紹介した記事を見つけたので引用しておく。

 

www.kotaku.jp

 

もちろんストーリーなんてのはゲームにとって必須ではなくて、とくにシューティングゲームはその趣きが強いゲームジャンルだけど、それでも背景世界を知ればゲームはもっと楽しくなるかもしれない。そしてストーリーを語り出すうえで一面は大きな役目を持つというものです。

 

 

部分としての一面 (2) : インストラクション

一方で、一面はプレイヤーがはじめに遊ぶステージなわけで、そこでは初心者であるプレイヤーをゲームへと導き・ルールを教え・そしてクリアさせるという役割がある。シューティングゲームの中には親切にも操作説明してくれるものもあって、例えばデススマイルズ*12とか式神の城*13とか、ちょっと初心者でも遊びたいなという気持ちになりやすい(良い意味で)硬派すぎないゲームでその傾向が見られる。こうした操作説明はたいてい自機選択後の一面開始前に挟まってるから、厳密には一面が役割を担っているわけじゃない。

 

でも一面を遊びながら同時にインストラクションの役目を果たすという画期的な試みとして、アーケード版の怒首領蜂最大往生ではお試し無料モードなるものがあった。これは60秒間だけゲームを無料で遊ぶことが出来るもので、その間の残機の数は無制限(!)、60秒経過して続きを遊びたかったらクレジットを入れてね、というもの。僕自身は試したことないけど、60秒あれば中ボスを倒して少し先くらいまでは進むことができるのかな。短い時間なようでシューティングゲームの醍醐味、敵弾を避けて敵を撃つという面白さはちゃんと味わえるし、しかも無料で残機無制限ということで、初心者への敷居を限りなく下げた設計になってたと思う。ただ実際にどれだけの訴求力があったかは不明で、僕はこのお試し無料モードで遊んでいる人を見かけたことはなかったし、そもそもこのモードを稼働している筐体を見ることが稀だった。

 

話は少しそれるけど、そういう導入と教育の役目を果たす一面で個人的に最も秀逸だと思ったのがXBOX 360Gears of War*14だった(TPSもシューティングゲームの一種ということでしばしお付き合いください ;-)。投獄された主人公を相棒が助けに来るところから始まって、監獄からの脱出へと先導する流れは、ゲームを始めたばかりのプレイヤーもまたメタ的にゲームの世界に導いてくれる。そして本作の特徴であるカバーアクション、味方の回復、クリムゾンオーメンによるダメージ演出などをごくごく自然な流れで説明してくれる。ちなみに続編のGears of War2では作中の新兵を訓練するという名目でチュートリアルが用意されてて、こちらもニュービーなプレイヤーをメタ的に訓練する仕組みになっているのが面白い。

 

 

全体としての一面: 一話完結

逆に一面だけでも完結してて面白いのは何かと聞かれたら、僕は東方シリーズのエクストラを挙げるでしょう。位置付けとしては本編全6面を補完するおまけ的なもう一面、でも難易度調整は決しておまけのそれではなく、本編ルナティック並みとまではいかないけどハードくらいはあるはず。道中では本編で出てきたキャラが再登場するなど、そして最後に控えるボスは本編と対になる存在で、結果的にそれぞれのキャラの魅力をいや増している。レミリアと対になるフランドール、古明地さとりに対する古明地こいし、橙がただの2ボスかと思いきやその背後には八雲藍そして八雲紫が控えていて――などなどエクストラに絡むとみんなおしなべて人気ですよね(たぶん)。

 

エクストラが良いのは一面完結だから短い時間で遊べて、トライアル・アンド・エラーもたやすくて、慣れると遊びごたえのある適度な難易度になってくれるところ。するとそこからスコアアタックが捗り出す。個人的に一番やりこんだのは永夜抄のエクストラで、スペカ全取得(あるいは1つ落としかも)で20億突破したところで満足してやめた。思えばあの時期がシューティング熱の高まりの頂点だったなあと今になって振り返る。スコアアタックをやるにはもう気力も体力も時間もないけれど、いまでも家の箱○ケイブシューは現役で活躍中だし、細く長くのんびりと続けていければ良い。

 

 

おわりに

部分としての一面、全体としての一面という2つの視点から、シューティングゲームにおける一面の役割を考えてみた。つかみが大切なのはなにもゲームに限った話じゃなくて、アニメでもマンガもそうだろうけど、でもゲームにおいてはゲームならでは、すなわちプレーヤーとのインタラクションを活かしてこその "つかみ" が光るのではないかな。そう考えると、単なる演出に留まらないGears of Warチュートリアル、それからゲームプレイの第一歩を促してくれる怒首領蜂最大往生のお試し無料モードは、ゲームらしさのある素晴らしい "つかみ" だと思います。というわけで完全無料の一面番長、まずは遊んでみてはいかがでしょうか?

 

 

余 談

  • 一面番長のPV見たら、真璃亜のCVが能登麻美子じゃなくなってた件などいろいろと残念だった。でもまあ応援してます。
  • 今回のプレスリリースの中で、ゲームサントラをデジタル配信してくれるというのが地味に嬉しかった。大往生とケツイのBGMはすごく好きだけど手に入らなくてもどかしい状況だった。
  • 今回言及したゲームはどれもウィキペディアに記事があって引用がはかどった。執筆者に感謝!

 

怒首領蜂最大往生 Xbox 360 プラチナコレクション

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