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ひながたり。

writing practice as practice flight

自炊の先に自分の未来を幻視する

考えごと 読書

料理するほうじゃなくて、紙の本を裁断してスキャンするほう。前回は去年の暮れ、本棚の整理に合わせてやってたから、今回は1ヶ月半ぶりだった。

 

本は表紙を外して、カッターで手頃なページ数になるように分けてやって、それから裁断機にかけて背表紙とページを切り離したあと、最後にスキャナーにかける。1時間半ほど取りかかってできたPDFのページ数を数えたら、全部で2000枚くらいをスキャナーに通してたっぽい。本の裁断は慣れてくるとだいぶ速くできるようになって、最後はスキャナー待ちになるから、自炊を目的にするならばなるべくスキャン速度の速いやつを買うのが良い。

 

僕が持っているスキャナーは富士通ScanSnap S1500というやつ。2011年くらいにiPadとかのタブレットがだいぶ普及してきて、本が紙から電子書籍へと変わり始めた過渡期に、みんながこぞって買ってたあの機種です。当時のフラグシップモデルで、スキャン速度は今でも速い部類に入るし、あと重送検知の性能がたいへん優れていて、2枚同時にスキャンしたときには99%の確率で重送しましたよと教えてくれて便利。裁断機はスキャナーと一緒に買ったカールのものを使い続けてる。一回の裁断枚数はカタログスペックによれば40枚で、でも実際には紙質にもよるけど30数枚がいいところ。巷にはもっと良い裁断機も出てるけど、上で書いた理由でスキャナーを買い換えない限りは時間短縮できないから、現状これで間に合ってる。

 

なんで自炊するかというと、当たり前だけど本棚的な要請がまずあって、住宅事情と個人的なポリシーから本棚を買い足すということはしないで、本を買ったらその分の本棚のスペースは自炊で空けるようにしている。もうひとつ、自炊は自分の中での情報の整理という側面もあって、今回自炊したのはどちらかというとこっちの要請のほうが大きかった。最近になっておもに年齢とか諸々の事情から、いろいろとなんでもやるというのをそろそろやめて、自分が得意なことやできることに絞ってリソースを投下するという方向性にシフトしつつある。本棚というのはいわば脳の外部記憶媒体で、僕自身が依るところの大きいものだけど、自炊はその中身の取捨選択、得意やできるの方向性を考える良い機会になってる。紙媒体と電子データが等価だという人もいるだろうけど、個人的には実体のある紙媒体のほうがプライオリティが高くて、自分の方向性としても依るところが大きい。

 

自分自身の方向性という観点から今回の自炊内容を具体的に語ると、艦これで遊んでいたころに集めた戦艦とか軍事関係の本は自炊しつつある一方で、飛行機はずっと好きだから、戦闘機関係の本は紙で残した。シャオミの爆買い戦略を真似する機会はこの先も低そうだったから自炊したし、日本ひきこもり協会にようこそ!と言われたのには心が動きかけたけどやっぱり自炊したし、性格的にここしばらく病気してないのはこれ幸いとばかりに粛々と自炊した。同人誌では、女の子と毎日スムージーちゃんを作るのはさすがにきびしさあったので自炊、秋葉に住む機会はもうしばらくなさそうなので自炊、遥かなるガンフロンティアは精神性の違い(開拓者的な意味で)から自炊、あとへんりいだ先生の冬コミ新刊は2冊買ってあったので1冊は自炊、もう1冊は紙で残した。ありがたいことに世の中には自炊のいらない同人誌というのもあって、jadda+あらためkonelの同人誌は冊子版を買うとPDFも無料ダウンロードできる仕組みになっていてとても助かる。

 

konel-works.com

 

konel-works.com

 

自分自身にとってその本が大切かどうかを見極めるのに、試しに一度手放してみるのは良いかもしれない。これまでに結構な冊数をスキャンしてきたけど、やっぱり紙で持っておくんだったと思い直したケースって実はそんなになくて、これは裏を返せばそのときの判断がおおむね正しいことの裏返しなのだと思う。実体はなくなるけど一応データとしては残ってるから、処分するのよりも心理的なハードルはかなり低い。それに本当にいざとなったら紙の本を買い直せば良い。実際に何度かは買い直してて、たとえば少女セクト*1とかはつこいりぼん*2とかがそう。一方で以前の記事*3にも書いた通り、スキャンすると読み返す機会がおおいに減ってしまうということも実体験として確かにある。その本に対して興味がないから読まないのか、それとも自炊して読まない状況になることでなおさら興味がなくなるのか、その因果関係は注意深く観察する必要がありそうだった。

 

英語でyou are what you eat.ということわざがある通り、食べものというのは基本的に重要で、その点では本来の意味での自炊、食べるものを調理する活動というのは実はとても大事なことだと思う。言葉の綾だけどそれはきっと本についても同じで、"自炊"を繰り返して、方向性を少しずつ絞っていった先の未来には、一体どんな自分がいるだろう。向かう先がどこにせよ、より良い方向へと進む意思が示し続けられれば良い。

 

 

FUJITSU ScanSnap S1500 FI-S1500

FUJITSU ScanSnap S1500 FI-S1500

 

 

 

余 談
  • 上で書いた自炊が最後スキャナー待ちになるということ、要はスキャナ律速になるんだけど、この律速ということばは僕が思っている以上に普及してないらしかったので使うのはやめた。便利なのにあまりにも流行らないもんだから、世の中にはこの「律速」を普及させる会というのもあるらしくて面白い。

 

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