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ひながたり。

writing practice as practice flight

108: Rebuild My Solution

考えごと 読書

Tech系ポッドキャストではかなり気に入ってるRebuild、最近になって森博嗣がフィーチャリングされることが多くて楽しみある。僕の記憶が正しければ、はじめに言及があったのが第123回の本編*1、件の聖杯問答回だった。この回では仕事における自由度を話題にするなかで森博嗣が取り上げられてて、show notesでも彼の著作である自由をつくる自在に生きるが紹介されてる。次に出てきたのが第130回のaftershow*2、そして直近の第132回のaftershow*3でも出てきて、いずれもゲストが森博嗣好きですという話だった。とりわけ後者、ゲストとして出演してるTaro Minowaさんがなんで森博嗣を好きかを語る部分が良くて、それで強く印象に残ってた。該当部分を口述筆記で引用してみる。

 

僕はそういう視点でものを考えたことがないな、っていう森博嗣の考え方がその本一冊のなかに一個ぐらいぱっと出てくる、僕はそれがすごい好きで、そのためだけにその本一冊読んでいる。人とだいぶ変わってる部分が見えるのがすごく良い。

登場人物の台詞とか、登場人物がどう世の中の物事を学習していくかのところに、森博嗣の理想論とか思想が見えるのがすごく良い。

 

この部分とても共感できて、僕が森博嗣の本を読むのも同じ理由からで、ミステリーで推理がしたいと思って読んでるわけでは全然ないのだった。とくにS&Mシリーズ、大学生と大学教授が登場する小説に、自分自身が大学生のときに出会えて、その理想論や思想に触れられたというのはたいへんな僥倖だったと、今になっては思う。S&Mシリーズの第2巻、冷たい密室と博士たちでの、文庫版の表紙にあった引用文はとりわけ好きでよく憶えてる。

 

面白ければ良いんだ。面白ければ、無駄遣いではない。子供の砂遊びと同じだよ。面白くなかったら、誰が研究なんてするもんか。

 

ここで大学暮らしも悪くないなあと思ってしまったばっかりに、今の世界線に居るようなものかもしれない。まあ実際には教授はおろか准教授(小説は助教授の時代だけど)にだってそう簡単になれるものじゃないとわかってきて、なかなかにきびしさあるのだった。

 

大学時代に大きな影響を受けたのは上で挙げた森博嗣もそうだけど、東方シリーズの製作者である神主ことZUNにも傾倒してて、これはだいぶ前に記事*4にしてた。きっかけを振り返ってみると東方シリーズを遊んだのがまずあって、そこでZUNの命名と森博嗣のそれって似てるよねというのをどこかの掲示板か何かで見て森博嗣を知ったのだった。ゲームで遊んでたらいつの間にか世界観そして世界線が変わっていくのだから、人生何が起こるかわからない。

 

今ちょうど孤独の価値という本を読んでて、これもまた森博嗣の著作なんだけど、そこでも素晴らしい一節があったので引用してみたい。

 

人生には金もさほどいらないし、またそれほど仲間というものも必要ない。一人で暮らしていける。しかし、もし自分の人生を有意義にしたいのならば、それには唯一必要なものがある。それが自分の思想なのである。

 

人生に対して自分なりの思想、ひとつの解(もちろん正解とは限らないけど)を持っているかどうかで、人生は良いものにも悪いものにもなる。何がそのきっかけになるかはわからなくて、僕の場合はゲームで端緒をつかんで、小説でその広がりを得た。これからはそうした他者の思想からさらに一歩進んで、僕自身の思想なり解なりを見つけられれば良いと願ってる。そしてそのためには考えを前に進める力、言語の力を借りることが必要そうで、このブログもそのための練習の場所になれば良い。いつかは解が見つかるだろうか、もしかしたら死ぬまで探し続けるものなのかもしれないけど、それまでは言葉を並べ・文章を綴って、自分のソリューションをリビルドし続けていけたら幸せ。

 

 

aftershowもとい余談
  • Ctrl + Alt + F7でショートカットできれば良かったんだけどね
  • そういえば東方のキャラのひとりである四季映姫が「死後の生活を良い物にしようという心が、今の生活を善い物にする唯一の方法だと心得よ」と語ってたのを思い出した。これ本当かなって思うけど、でも製作者であるZUNは「これはあらゆる面において正しい事なのです。」と言ってのける。神主の思想に興味が湧きましたか? つづきは花映塚のおまけテキストで。
  • 上で挙げた孤独の価値、逆に言えばこうした本が出なければならないほどに、その価値は現代では忘却されつつあるということなんだろう。すると幻想郷では今ごろ孤独がもてはやされているのかもしれない。

 

 

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