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ひながたり。

writing practice as practice flight

konel 「konel.mag Issue 04」 読んだ

読書 考えごと

はじめに

本書は今年の夏コミで頒布されたもので、何か記事にしようと思いつつも時間が過ぎてしまった。というのも、今号の特集「役立つって、」について書こうとしてたんだけど、「役立つって…お役立ち…うーん…」みたいな感じで抽象的な思考が前に進まない難しさがあったからで、下書きに書き散らかしたところでしばらく放置してた。最近になってまた少し読み返してみて、役立ちについて考えるという視点はユニークなものだなと改めて感じる。

 

当初はレビューっぽく総論的な事柄を書ければと思っていたけど、このテーマは僕にとっては抽象的すぎて、語るのは無理だと諦めた。なので極めて個人的な体験を書いてみようと思う。役立つことは多分みんな好きだろうけど、では役立ちについて考えることはみんなは好きだろうか? 本書を通じて、あるいはこの記事を読んで、役立ちについて考えることが何かの役に立てば幸い。

 

なお最近になってPDF版が販売開始したもよう。

 

text.sanographix.net

 

 

概要

中身の概要は以下のとおり。

  • 身の回りで役立つもの
  • オレ的役立ち功労賞
  • 役立ち原体験
  • 役立ち活動
  • 役立ちの分類
  • ゲストの「役立つ」

今号ではとくに個人的な体験談が多かったように感じたけど、それは個人々々の役立ち観があるということの裏返しなんだと思う。個人々々の役立ち観、役立ち観の多様性があって良いということは著者らも強調していて、それは各項目の最後にワークシートが付いていて、自分だけの役立ち観を追求できるようになっていること、それに役立ちの分類のところで、分類に優劣があるとは思いませんと強調されていることからもわかる。

 

中身だけじゃなくて本の体裁にも触れておくと、ページ数はやや少なめながらもやさしさのあるデザインになっていて、緑を基調とした目に優しい配色、手書きの絵とコメント、丸いフォントなど、いたるところにホスピタリティがあふれている。

 

 

身の回りで役立つもの

本書のワークシートに倣って、僕も身の回りで役立つ(役立った)もの・ことを3つ挙げてみた。その理由もあわせて考えてみた。

 

PlayStation Portable

本書でドリームキャストが役立ちに挙げられているのを見て、それならばと思って挙げた。ゲームをやるのに良し、音楽とポッドキャストを聴くのに良しで、スマホに取って代わるまでは文字通り一日中活躍していた端末だった。

 

PSP®「プレイステーション・ポータブル」 | プレイステーション® オフィシャルサイト

 

本体と同時期に買ったのがメタルギアソリッドピースウォーカーで、これは確か80時間くらい遊んだし、その後に買ったモンハン2Gと3では累計で200時間くらい遊んだ。あとアーカイブスでFF7FF9をやり直したり、パネキットという通好みのゲームを友人に教えてもらって遊んだりしてた。こうやって振り返ってみるとすごく懐かしさある。最後に買ったゲームは確かメタルスラッグコンプリートで、これは初代から6までの歴代の作品がセットになっているやつでかなり重宝した。とにかくよく遊んだものだった。

 

本書でも語られている「これと出会ってなければ今頃違う人生を歩んでいたかもしれない」という意味では、ポッドキャストを購読するきっかけになったのがPSPだった。当時はNHKのEnglish NewsやESL Podcastとかの英語コンテンツ、それにテック系では電脳空間カウボーイズあたりを聴いてたように記憶してる。それ以来ずっとポッドキャストを聴き続けているから、PSPを買ったことで結果的に世界線を移動していたといえそうです。スマホを手に入れてからはポッドキャストアプリを使うようになって、PSPの出番はなくなったけど、でもその原体験は確かにPSPにあった。

 

 

エアフォート

本書でバロンチェアが役立ちに挙げられているのを見て、それならばと思って挙げた。エアフォートはコクヨが出している座って疲れない椅子。背当てに空気を送り込んで厚さを変えられるし、その位置も上下に調節できるようになっていて、背骨のS字カーブにうまくフィットさせられるのが特長。

 

AIRFORT(エアフォート)|製品|コクヨ ファニチャー

 

以前に座り過ぎで腰痛になったこともあって、良い椅子が欲しいなと常々思ってたんだけど、何かのきっかけで意識が高まって思い切って買ったんだった。はじめ大塚家具に行ってアーロンチェアに座ってみて、でも色々見てみたかったので即決は避けつつ、他の椅子も試そうとコクヨショールームまで出向いた。そして実際に試してみたらこれだという感じだったので買った。この椅子を使うようになってからは腰痛の気配は薄くなった気がしていて、本書にあった「毎日使うものほど投資を惜しんではならない」みたいなのは確かに実感してる。

 

 

職住近接

個人的な経験からずっと家から近い学校と職場に通ってきて、電車で通った経験がないので主張の根拠に乏しいきらいはあるけれど、とにかく近いことは善であり役立ちだと思ってる。もし家に忘れ物をしてもさっさと取りに帰れるのはとても良くて、これまでにも少なからず助けられてきた。家ではくつろぎすぎて仕事ができないたちなので、仕事をするには家を離れなければならず、でもそのための移動時間はできるだけ減らしたい。こうやって書いてみると結構面倒な要求をしていることがわかる。

 

書いててふと思い出したけど、そういえば大学時代に通学時間が長くなった時期が少しだけあったのだった。通学にかかる時間の長さは、当初は大して影響はないだろうと思ってたけど、いざやってみると物理的な距離の遠さが予想以上にモチベーションに影響した。記録は残ってないけど研究室に足を運ぶ頻度とか滞在時間は1~2割減くらいになってたと思う。この経験もあってやっぱり近いほうが良いという結論に達した。

 

 

役立ちの分類

後半に出てくる役立ちの分類のところでは、4つの軸に基づいて役立ちの立ち位置を考えている。この軸の取り方がまた面白くて、詳しくは本書を読んでもらいたいんだけど、例えば軸のひとつは「役立つことを主目的としているか、していないか(直接型・間接型)」というもの。これはその名の通り役立ちをどの程度直接的に指向しているかということです。上で挙げたエアフォートは直接型だろうし、一方でPSPのようなゲームは生活には必須ではないけど、それを使うことで生活が豊かになるのだから、役立ちとしては間接型といえる。もし何かしらの役立ち活動をしたくなったとしても、それが自分にとってやりやすい・居心地の良いものでなければ、きっと長くは続かない。その意味では自分の役立ち観、やりたい役立ち活動が軸のどの場所に位置するのかを一度振り返ってみるのは大切なことだと思う。あと上でも書いたとおり、「それぞれの軸の両者の間に、優劣があるとは全く思いません。」ということで、軸のどこにいても良いのであった。

 

僕はこうして2年以上書き続けていて、ではこのブログの役立ちポジションはどうなんだろうと考えてみると、直接的には全く役立たないので間接型、かつ自分のためにやっているものであるから自己型だといえそう。あくまでも自分のための書き物であって、他人を意識してしまうと上手く書けないだろうなという予感がしている。でも一方で、このブログはちょっとした奉仕型でありたいと思う部分もあって、以下はこれを機会にひとつ語らせていただくポエムです:

僕がこのブログで過去記事をそのまま残しているのは、いまだ文章を書くことをしていない人たちがそれらを見ることで、文章を書き始めるわずかばかりのきっかけになってくれれば良いと考えているからです。僕は今でこそ2000字程度は苦もなく吐き出せるようになっているけれど、最初からそれが出来ていたんじゃなくて、そこに至るまでにはそれなりの時間がかかっているということ。ブログを始めた当時の、文字数が多くなくて・あまり洗練されていない時代の記事を示しておくことで、それがハードルの低さになって、文章を書いてみることに繋がってくれれば嬉しい。そういった古い記事は読み返すたびに恥ずかしさがあって、厳かに自主回収したい気持ちも無いわけではない。でもあえてそうしないで置いておくことが、僕にできる役立ち活動、僕がかつてもらった「ブログを始めるきっかけ」を返せる唯一の機会だと考えているからです。

 

なんというか、こういう社会に還元する的な思考は昔はほとんど湧いてこなかったんだけど、最近になって妙に意識されてきて、自分でも不思議な気持ちでいる。年を重ねると思考も変わっていくだろうし、かつての自分が何を考え・何を思っていたか、それを日記なりブログなりに残しておくことはきっと役に立つ。

 

 

おわりに

「役立つって、」総論的なことが思い浮かばない一方で、自分の役立ち観、役立ちプロダクトというのはなぜだか語りたくなってしまって、わりと苦もなく書けてしまった。このサークルのプロダクト*1*2は、そういう「自分もちょっと語ってみたくなる」感を後押ししてくれるのが上手い。

 

あとこれは完全に余談だけど、本書で役立ちに挙げられていたドリームキャストというゲームハード、しばらく家に置いていたあったことがあって、というのもまだ使えそうなスチール製のゴミ箱を拾ってきたら中に入っていたのだった。当初は何かに使えるかもしれないと思ってとっておいて、でもコントローラーも電源アダプターもついてなかったから結局何もできなかった。ロムドライブにはゲームディスクが入っていて、たしか競走馬育成的な感じの英語のタイトルだったように記憶しているけど、ウィキペディア*3を見てもそれらしきものは見つからなくて、とにかく変な思い出になってる。

 

ドリームキャスト ドリームキャスト マグカップ

ドリームキャスト ドリームキャスト マグカップ

 

 

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