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【ゲーム】ワンダと巨像(ソニー・インタラクティブエンタテインメント)

前略、今回のゲームはこちら:

 

 

 

2005年10月にPS2で発売された本作、かつてGAME ON*1で展示されていたのをおぼろげながら憶えていて、いまパンフレットを確認したら確かに展示に含まれていた。しかしそのときにはあまり強い印象はなく、霧に覆われたような白く明るい画面があったように思う。あとは以前に読んでいたテレビゲーム評論集*2に収録のコラムでも紹介されていた。そのタイトルいわく「"手触り"の向こう側に広がる静謐な世界――『ワンダと虚像』」、以下にコラムの結びをつつしんで引用する。

 

そう大切なのは "シンプルな操作" じゃない。"簡単操作" でいったいなにをユーザーに体験させようとしているのか。その世界はどんな手触りを持って、僕たちの前に広がっているのか。それこそがテレビゲームにとって最も大切なモノのはず。『ワンダと巨像』の新鮮な興奮は、そんな当たり前のことを思い出させてくれる。

 

そんな感じでおそらく注目を集めていたであろう本作、かねてより遊びたいとは思っていたところに、ちょうどPS4でリメイクされたのに時宜を得て遊んでみた。ちなみにリメイクされるとは発売直前まで知らなくて、発売2日前くらいに何かの拍子に気づいて予約した。ちなみに同じディレクターの作品で『人喰いの大鷲トリコ』というのがあるけれど、2016年末に買ったはいいものの一度も起動しないまま今に至っている。

 

1時間半ほどプレイして第1から第3の巨像まで撃破、だいたいどんな感じのゲームか判ってきた。巨像をよじ登る体験は他に例がないもので、振り落とされそうになるのを必死にこらえていると自然と力が入り、コントローラーを持つ手に汗がにじむ。やっとのことで巨像の弱点にたどり着いて、そして刺すときにはボタン越しに思わず渾身の力を叩き込む。こうした一連の動作は左スティックの移動と右スティックの視点移動、それにジャンプ・しがみつき・攻撃の3ボタンだけで構成されていて、上で引用したコラムでいうところの "簡単操作" ながらもしっかりと登る感覚を、そして倒す手触りを与えてくれる。

 

第1と第2の巨像は難なくクリアしたが、第3の巨像は厳しかった。なにやらサジェストしてくれる天の声が繰り返し聞こえてきて、でも実際やろうとしてもよくわからなかったから、右腕から胴体めがけて延々とジャンプを繰り返した。何度も地面に落ちて心が折れかけ、しかし数限りない試行の果てにようやく飛び移りに成功し、最後は頭頂の弱点を突き刺して撃破したときの達成感はすごかった(わざとそういう風にデザインされているのかもしれない)。結局サジェストを無視して倒す形となってしまい、そしたら意図せずトロフィーを獲得した。

 

異世界の廃墟、マップはだだっ広いが雑魚敵は存在せず、ボスのような巨像との戦いだけで構成されている。何かに似ていると思ったら以前に遊んだことのある『Titan Souls』というゲームで、しかし実際には本作が先にあり、『Titan Souls』がその影響を受けたようだというのが時系列的には正しい。

 

Titan Souls - Wikipedia

 

www.devolverdigital.com

 

『Titan Souls』を遊んでいるときに、なんでこんなにもマップがだだっ広いのかと思うところはあった。実は普通のRPGを作ろうとしていて、途中からボス戦だけのゲームに変えたのではないか、だからマップの広さには雑魚敵が出て来る余地が透けて見えるのでは、そんな下衆の勘ぐりをしてしまっていたのだけれど、その疑問は本作を通して氷解した。何も存在しない静的な風景が持つ余白、そしてそれがもたらす感情こそが、これらのゲームで体験すべきものだったのだ。

 

そんな本作に続いて『ICO』もPS4でリメイクされないかなあ。今日はこのへんで。

 

www.jp.playstation.com